昨年の春から見舞われたコロナ禍と相俟って、より多難な年の幕開けを予感させました。
豪雪に引き続いて、一都3県を中心とした11都府県の緊急事態宣言が再度発出されたからです。

当初の緊急事態宣言発出時と比較すると、今年のコロナに対する心構えは全国的に緊張感に欠け、一種のコロナ慣れさえ感じさせます。
が、疫学的な危うさは健康関連の諸問題を論じる専門家に任せるとして、別の観点からは不測の事態に対処する民族的な適応力~生きる知恵と気概を感じとれるような気がしないでしょうか?
ただ見えない敵に恐れおののいているだけでは生きていくことができないからです。

テレワークやオンラインは今までの通勤形態や就労形態を変え、 スティホームや不要不急の外出自粛は家族の会話を増やし、健康意識を高め、無駄を省き自己を見つめ直すことに繋がりました。
コロナによって始まった「新しい生活様式 」ですが、今年はその幕開けを迎え、住まいのカタチにも変化の兆しが見受けられます。

DIY(Do It Yourself)~やってみよう!です。

そもそもこの単語が生まれたのは、第二次大戦後のロンドン市民が街を復興させるためのスローガンでした。今では楽しいものづくりの趣味を示す代名詞となっています。

・お金を掛けずに自分の求めるものを作り出す充実感や達成感を味わうことができる
・出来ないと思っていたものを自らのアイデアで生み出すことが可能
・自らが作った世界でたった一つのオンリーワン住宅になる

このコロナ禍で自己と時間を見つめ直して、従来の住宅会社にまかせっきりの住まいの構築システムを、自分と家族の健康維持・増進のために、行動・ライフサイクルを改善する行動変容が今ようやく生まれつつあります。
DIYの基本は専門業者でない素人が「あらゆる事」に挑戦する意気(やってみよう!)です。
「日曜大工」のような休日の大工工事だけを指している訳ではありません!

企画から設計・施工に至るあらゆる過程で参加可能ですが、ユーザーを支援する技術者や専門業者の協力が不可欠です。
しかし、 殆どの住まいが住宅会社に任せっきりの日本では、協力体制は欧米諸国に比べ極めて貧弱であると言わざるを得ません!
でも確実に、これまでの住まいを造っては代替わりで壊す愚行は高度成長を支えても、決して私たちのちの真の幸せにはつながらず、大きな民族的文化消失であることにようやく気づき始めました。

トライ・アングルは企画や設計はもちろん、まず塗装や左官、ブロックやタイル貼り、布・紙張り等手がけやすいものから始め、ユーザーと業者が一体になった「真の住まい造り」のコーディネーターを目指しています。