平成31年の新年明けましておめでとうございます。

 

今年は30年続いた平成も新元号に明ける年の幕開けということで特に感慨深い思いです。
昨年の世相を示す漢字は「災」でした。
古今東西、自然と人が織りなす災害は影の如く逃げられるものではなく、「やはり」という一種のあきらめにも似た虚しさ~諦観の境地に至った人も多いのではないでしょうか。
しかし諦観とは単なる諦めではなく、全体を見通して事の本質を見極めようとすることだと意識を変えれば、将来の取るべき道が見えてきます。

+(プラス)があれば−(マイナス)があるように全ての事象は表裏一体で、決して切り離せない関係にあります。
「不幸」があれば「幸福」があり、「絶望」があれば「希望」があります。
「不義」があれば「正義」があり、「災い」があれば「幸い」があります。
「災い転じて福となす」の故事はいい例でしょう!
私たちの人生の幸不幸はいつ転じるか予測しがたい「人生万事塞翁が馬」です。

災いに決して落胆しないで希望を見出し、幸いには決して慢心しないで謙虚に感謝して生きる。
およそ私たちの人生は、その事象裏表の狭間の中で生きていかなければならない運命にあるのではないでしょうか?
そう思うと一喜一憂することは、人生を生き抜く価値を落とし込んでしまうくだらない生理現象でしかないことだと気づきます。

常に動き続けるあらゆる事象の中でその時代の自分の担える役割を見極め、尽くすことがトライ・アングルの使命だと思っています。
住まいの文化は個人と職人の意識向上によって形成されてきました。
しかしながら、昭和から平成の時代に入り、住まう人の「個性」と造る職人の「気質」は、生産性向上の号令の基に失われつつあります。かけがえのない家族にとって住まいもまたオンリーワンであって欲しい…。
「分からないから業者任せ」の住宅ではなく、自分と家族が想い考え、職人と共に造る住まいをトライ・アングルは支え実践していきたいと強く願っています。

今年もよろしくお願い申し上げます。